あざやかな夏の日差しが、 強烈に目に飛び込んできました！ ほとんど台詞なし！ あっても少年の独白のみ。 男の子が、今日ははじめてひとりで虫取り。 いつも、おにいちゃんに手伝ってもらってたんだろうね。 高い木の上まで網が届かない。 でも、今日は負けないのだ。 なんとしても取るのだ。 いいなぁ…なんか、たったこれだけの物語だけど、 一緒に男の子と虫取りに行った気分。 それに、かっちりした絵柄が「夏」にぴったり。 明暗の差をすごくつけていて、 最初のは玄関から始まるから、暗くひんやりした空気で、 ページをめくって「いってきまーす」と外へ飛び出すと 「暑っ！」と思わず叫びそうなほど、白い地面に濃い影。 最後のページまで、 だ〜っと流れるようにめくりたいですね。

か、かわいい。 この表紙をみただけで、ノックアウトされちゃいました。 黄色が暑さを強調するわ〜。 なぜかペンギンが町へやってきて 「涼」を求めてフラフラ。 洗車の水をかけられてみたり、 おばさんの日傘の影について行ったり、 スーパーの鮮魚売り場に忍び込んだり？ なんか、もう「おいっ！」みたいな行動を 追ってるだけの話なんだけど、 このゆるさが好きだ〜〜。 にわとりと「あつくない？」「あついね。」 と会話するシーンの表情が絶妙すぎて…。 著者はアルゼンチンを旅した時に、 市場でペンギンが飼われているのを見て、 このおはなしを思いついたのだそうです。 市場をうろつくペンギン！！　それも見てみたい…！

シンプルでおもしろい！ 食いしん坊のしろぶたくんが食べた果物の色が、 どんどん体についていくの。 りんごを食べれば赤が、レモンを食べれば黄色が。 そのたびに仲間たちに 「なんだかきれいになったみたい」って言われるのです。 気を良くしたしろぶたくん、なんと、 せっけんをペロリと食べてしまったから、さぁ大変。 「せっけんが　おなかのなかで　いたずらするぅ」 しゃぼん玉になって色が飛んでいき、 元に戻ったしろぶたくん。 仲間たちのところに行って、たずねます。 「ぼく　いつもと　ちがうかしら？」 読み終わった後、表紙を見ながら 「この色は何を食べたんだっけ？」って、 子どもと一緒に考えたいですね。