小さいけれど、とても大切な想い。 心の奥底にある暖かな気持ち。 そんなものを思い出させてくれる一冊です。 どこかの家の棚に飾られた女の子のお人形。 彼女の棚のそばにある窓辺には、 船の模型が飾ってあります。 彼女は毎日それを見ながら思うのです。 あの船にはどんな人が乗っているのかと。 あの船の船長さんが私に会いにきたら、 私はごちそうを振る舞うだろう。 船長さんが航海に出たら、私は犬と留守番をするだろう。 　そしてるすのあいだに　起こったことはなんでも 　そのひとが帰ってきたときに 　話す値打ちのあることなのだ 全然関係ないのですが、 なぜか『海の上のピアニスト』を思い出してしまった。 見たことのないものに対する憧れって、大切ですよね。 今は情報化社会で何でもすぐわかっちゃうけど、 あえて想像するだけにとどめておくものがある方が、 楽しいのかもしれません。