広い広い海に住んでいる、 コドクがすきなタチの一匹のいるかと一頭のくじら。 ある星のきれいな夜にふたりは出会います。 ふたりとも、こんな夜は 「だれかとお茶を飲みたいなぁ」と思っていたので （くじらが飲みたいのはビールでしたけど） さっそくそうすることにしました。 世界のどこかにこんな友達がいたら、どんなに幸せでしょう？ ふたりは始終いっしょにいるわけではありません。 くじらはパリに行きたくなったりするし、 いるかも岸辺のマリンランドにいる仲間のところへ 遊びに行ったりします。 でも、そうやって行った先で見たり聞いたりしたことを、 一番に話してきかせたいのは…。 いるかはくじらに手紙を書きます。 くじらはいるかのすてきなともだちで、 すてきな友達がいて「いるか、ほこらし」と。 それを読んでもらったくじらは、はずかしそうにメモするのです。 「くじらもほこらし」ってね。 いるかとくじらのおはなしの合間には、 小説を読んだり書いたりするのが大好きなくじらの 作った詩やメモがのっています。 いるかによると、くじらの小説は恋愛ものが多いそうですよ。 ロマンチックなんですね！