桃さんは、新しく図書館で働き出した司書。 利用者から「子供の頃に読んだ本を探してほしい」と 依頼されるのは、ふつうの仕事です。 でも、桃さんが頼まれたのは 「わしを借りてくれた子を探してほしい」という 絵本の中の王様の依頼だったのです！ すご〜い、発想の転換の勝利だわ。 たしかに読まれた絵本だって、 借りた子のその後が気になることもあるかもしれないよな。 例えばそれが、この王様のときのように、 病院で手術を控えた少女だったりしたら？ 桃さんは最悪の結果も頭をよぎりつつ、 王様の願いをかなえようと動き出します。 そんなある日、ひとりの男の子が図書館にやってきて…。 桃さんは何とか王様の依頼を解決しますが、 少女のその後がわかれば絵本に戻れるはずだった王様は いっこうに戻れなくなり、 そのうえ次々と絵本の登場人物が同じ依頼をしに現れちゃう。 はたして桃さんは、 そのすべての依頼に応えることができるでしょうか。 そして、最後の登場人物の依頼は、 桃さんの人生をも変えかねないものだったのです。 うー、これ児童文学だけど、大人にも読んでほしいなぁ。 読後感もすっごい良いし（笑） だいたい主人公の桃さん、アラフォーやし。 そこもなんか児童文学ぽくない気もする。