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★作者 | 伊坂幸太郎 |
| ★出版社 | 祥伝社 | |
| ★装幀 | 松昭教 | |
| ★データ | 2006年2月刊 祥伝社文庫 | |
| ★ISBN | 4-396-33268-8 | |
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ザッツ・エンターティンメント！ 久しぶりに、単純にワクワクしました。 まず、４人組の銀行強盗が主人公で、しかも絶対捕まらない、人殺しはしない、 っていう設定だけでも期待大で読み始めたんだけど。 もちろん、物語のテンポもいいし、ラストのオチも「なるほどねぇ」って感じなんだが、 とにかくキャラが立ってて楽しい。 人の嘘が見破れる成瀬、舌先三寸の響野、 正確な体内時計の持ち主である雪子、天才スリ師の久遠。 漫画っぽい感じだけど、ありえない特技でもないよね。 成瀬なんて、心理学者になってたら結構成功してたかも（笑） 完璧なハーモニーで出来上がっていた彼らの計画に、 不協和音が入ってきて「穴」が空く。 銀行から奪った金を、こともあろうに強奪犯に奪われてしまうんですね。 しかも、その金を取り返すべく調査している途中、殺人事件にまで巻き込まれてしまう。 こうなったら、 もう「華麗なる犯罪の邪魔をしたやつを探せ」なんて言ってる場合じゃないっす。 自分たちが殺人犯にされちまいます。 そして、ここにきて雪子の爆弾発言が…。 ところで、実行犯は４人ですが、雪子には別れた夫との間に息子がいて、 成瀬には妻と自閉症の息子がいて、響野には年の離れた若奥さんがいます。 このサブキャストも上手く主役たちにからんでくる。 ちゃんと役割があるんですね〜。それもおもしろい。 ま、いろいろ書いたけど、つまり「響野さんナイス！」ってことで。 そのナイスな演説ぶりを、ぜひご一読くださいませ。