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★作者 | 辻仁成 |
| ★出版社 | 海竜社 | |
| ★データ | 2004年10月刊 | |
| ★ISBN | 4-7593-0833-4 | |
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さて、どこまでがノン・フィクションなんですか？ 実は辻さんの著作を読むのは、これが初めてなので…。 本当に代筆屋やってたん？ そういう設定で書いてみただけ？ 本当かどうかはおいといて。 副業として代筆屋を始めた、まだ売れない作家の「私」。 いろいろな事情をかかえた人が、彼のもとを訪れ、手紙を頼んでいく… という連作短編集です。 だいたい恋愛がらみの手紙依頼が多かったけど、 長年つれそってきた夫がふいに「耐えられない者」に感じだした妻から頼まれた手紙 『八十八歳のわたしより』や、 病床にある老婆のために、本当は事故死した孫のふりをして書く 『雪のかまくら』なんかが私好み。 手紙というのは「私」から「あなた」へ書くもので、必然的に一人称。 だから、よくできた手紙は、一編の小説のような味わいをもつのでしょう。