SFが好きとか言いながら、古典中の古典を読んでおりませんで。 しかし、このたび手に取りやすい文庫版、 読みやすい改訂版が出ました！ 正直、字体が大きく字間もゆるく、すっきりして読みやすい。 タイムマシンのネタが好きなのは、パズル要素があるところ。 あの人が過去でああしたということが、 未来でああなって…と ぐるぐるつながる謎解きになるでしょう？ この作品も、終戦間際の世界から飛ばされてきた少女を救出し 少女を運んだタイムマシンを調べていた主人公が、 あやまって戦前の世界に飛ばされてしまい 少女と出会って戦後の世界に彼女を飛ばすべく （ああ、ややこし！） 戦争が始まるまで生き抜いていく…という展開になっています。 現代でそこそこ会社で成功したおっさんだった主人公が、 戦前の世界でイチから自分で仕事を考えたり、 少女があわられるまでに知り合った女性と恋をしたり。 意外と冷静に「帰る日」を信じて生きていくのが、 たいしたもんです。 でも、いやおうなく戦争に巻き込まれてしまうので、 いったいどうやって切り抜けるんだ？とハラハラしましたわ。