なんと…考えてみたら、浅田次郎の小説をはじめて読んだわ。 特にこの物語はコメディ路線だったからか、 一気に読み進めることができました。 経営難の旅行会社が 掟破りのダブルブッキング・ツアーを企画した。 〈光〉ツアーの客には１人150万ちかい大金、 〈影〉ツアーの客には一桁少ない15万円の代金で、 同じパリの超高級ホテルに泊まるというプラン。 ひとつの部屋を二組の客が使用する この綱わたり企画に集まったのは、 どこかワケありな参加者たち。 こちらもワケありな元夫婦のツアコンは それぞれの難局を乗り切れるのか？ ディナーの席で語られる 〈王妃の館〉と名付けられたホテルの来歴が ツアーメンバーに影響を与えつつ、物語は転がり続ける…。 前半は、ツアー内容がバレた〈影〉ツアーのメンバーと 知らないままの〈光〉ツアーとのすれ違いサスペンス要素もあり、 後半は、実は意外なところでシンクロしていた各参加者の 人生が少しずつ判明してくるドラマ要素が強くなり、 しかも、ルイ14世と寵姫の物語が同時進行して涙をさそう。 最後はなんだかんだいってハッピーエンドです！