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★作者 | エリザベス＝ジャミソン＝ホッジズ |
| ★訳者 | 真由子・Ｖ＝ブレシニャック、中野泰子、中野武重 | |
| ★出版社 | バベル・プレス | |
| ★データ | 2004年7月刊 | |
| ★ISBN | 4-89449-030-7 | |
| ★分類番号 | 933（文学：アメリカ） | |
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「セレンディピティ（serndipity）」という言葉があります。 偶然、貴重なものを発見すること、またはその能力のことを言うそうです。 そんなタイトルの映画もあったな。 本書は、その語源となったペルシアの伝承をアメリカの作家が翻案したもの。 いわゆる「再話」ですね。 セレンディップという架空の国の三人の兄弟王子が 「王となる修行のため」外国を旅するんですが、 その先々であった出来事がきれいにリンクして、 最後はまるくおさまるのがすごい。 『わらしべ長者』じゃないけど、一見マイナスに思えることすらも、 後から考えてみたらプラスに動くための要素だった…と。 特に最初に王子たちがたどり着いた国の王様が、 王子たちが次の国に出立してから ひとりの少女に一目惚れする話が挿入されている部分など、 読みながら「何の関係があんのやろ？ えらい唐突やな」と思っていましたが、 ちゃーんと後から三人の旅に関わってくるんですよ。 そうそう、旅の先々でそれぞれ良き伴侶も得ることができた王子たち。 三人三様のお嫁さんを選ぶあたりがおもしろいですわ。 あと謎掛けを含んだ歌とか、さらわれた姫君とか、 結構「おとぎ話」の王道要素、いっぱいです。 一応、文学って分類になってるけど『グッドラック』系の癒し本としても読めそうよ。