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★作者 | 宇江佐真理 |
| ★出版社 | 講談社 | |
| ★装幀 | 装画：百鬼丸 | |
| ★データ | 2007年7月刊 講談社文庫 | |
| ★ISBN | 978-4-06-275779-9 | |
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ほとんど時代小説を読んだことのない人間なのに、 なんでこの本を読もうと思ったのか、自分でも謎。 たぶん、このかわいい語感のタイトルに惹かれてでしょう。 そういう出会いもあるのね〜。 最初は江戸の市井の人を主人公にして、 嫁と舅のやや不倫な話が進むのか！？と思ったのですが、 そこは、あくまでプラトニック。 本当はちょっとした行き違いから離縁しようとしている 嫁と息子に心痛める同心のじいちゃんの話だったのだ。 私「じいちゃん話」に弱いのよね（笑） 食い道楽なじいちゃんが、好き嫌いの多い嫁ののぶに 料理を通して細やかな愛情を注いでいるのが微笑ましい。 「のぶちゃん…わし、腹が減った」 そこで、卵のふわふわの登場なわけです。 舅も夫も同心なので、事件ものっぽい部分も少し出てきます。 なんといっても、意固地になってこじれていく夫婦のこころが、 どういう結末を迎えるのか…ほんのり涙ぐむ一冊でした。