世に彗星のごとくあらわれた！ …なんて作家は、そうそういるものではありません。 最初は文章が稚拙だったり、 内容が時代にマッチしてなかったり、 たまたま編集者と相性が悪かったり。 とにかく「不採用」という憂き目にあいながら、 やがて著名な作品を遺すほどの作家になっていくのねぇ。 この本は、そんな「不採用」の跡を集めた１冊。 まさかあの作家が！あの大作が！ 見事に不採用通知をつきつけられてます（笑） それと、断る方の文章も ときどきウィットに富んでるのがあって、 ちょっとおもしろかったりします。 　まことに残念ですが…といいたいところだが、 　本書を却下するのは残念でもなんでもない。 とまで言われちゃったスパイ小説家は、 さて誰でしょ〜？