両親が突然の失踪し、 親戚の家で過ごすことになる小学生の風雅。 骨董屋を営む我が家を離れがたく思う彼が 父親からもらったペンダントを手にしたとき、 封印されていた精霊の長・シャナイアがよみがえる。 ひとつだけ願いをかなえるという契約に対して、 「両親が戻るまでそばにいてほしい」と懇願する風雅。 寮生活を終えて帰ってきた高校生の兄・紗那として 風雅の家で暮らし始めたシャナイアは、 失踪した両親を捜すべく （じゃないと契約がおわんないからね ^-^） 骨董屋を再会して謎を探ろうとする。 骨董屋が舞台だけに、事件は骨董品がらみで起きる。 今回は抜くと災いがふりかかるという、いわくつきの日本刀。 どうやら戦国時代の持ち主に関わる何かがあるようだが…。

風雅たちの住む街にある美術館が、新しく壷を手に入れた。 ところが、その頃から不可解な諍いが内部で続き、 学芸員の晴香と涼子は ひょんなことから知り合った紗那と風雅に鑑定を依頼するが…。 今回はふたつの鑑定がほぼ同時進行で、 どちらも「対」の骨董にまつわる謎解きになっています。 腕はたつのに骨董バカ（笑）な三枝シェフのゆかいなキャラが 実はいいぐあいに狂言回しだった。

風雅の店に足しげく通う加奈の夢は、ジュエリーデザイナー。 しかし、彼女の宝飾会社では最近、 何者かによるデザインの破損行為が続いていた。 一方、風雅の両親が あるペンダントに封じ込められていると知った 紗那＆唯（精霊兄弟増えてま〜す）は 加奈の会社で起きている事件に興味をひかれ…。 美術品は人から賞賛されてはじめて喜びを感じるってのが、 なんかいいなぁ。 好事家が倉庫に眠らせてても、もったいないだけです。 保存に難のあるものは別として、 やっぱりたくさんの人に見てもらいたいよね！

両親の封じられたペンダントが ロンドンの骨董屋にあるとつきとめた一行は、 いとこたちの旅行に便乗して渡英。 そこへ美術館の事件で知り合った涼子の知人・間宮が、 あるマナー・ハウスの遺産である骨董の鑑定を頼みにあわられた。 最初はことわった風雅だが、件のペンダントがすでに売られ、 次の買い手がマナー・ハウスと同じ町にいるとわかったため 遺産鑑定を手伝うことにするのだが…。 今回はナショナル・トラストのことなども書かれていて、 児童書だけど（だから？）わかりやすかったわ〜。 しかし、ひとつ事件を解決するごとに知り合いが増えるな。

ペンダントを取り戻したものの、両親は封印を解かれない。 封じた者の魔力が増しているかららしい。 日本に戻った風雅は、不安な日々を過ごすが…。 おっと、５巻からぐーっ！とラストスパートです。 日本に戻ってきたペンダントの気配に引き寄せられたか 両親を封じたらしい人物がご来店。 紗那＆唯は、彼を倒して風雅に両親を取り戻させるため いろいろと策をねります。 まず５巻は加奈が骨董市でみかけた アンティークの鏡にまつわる鑑定をしつつ敵の正体を探り、 ６巻でついに全面対決という運びになります。 とはいえ、６巻もずーっとそればっかじゃなくて アンティーク扇子の依頼を片付けたり、 おなじみさんになったキャラたちと楽しい時間を過ごしたり。 このバランスが、なんとなく私好みなシリーズでした。 どの依頼もちゃんとハッピーエンドにしてるし。 でもって、上手にシリーズ続けられそうな終わり方をしてるのが なんとも心憎いところですネ。

やっぱり単発で帰ってきましたね。 しかも、今回は豪華に海外まで買い付け！ 火事で燃え残ったアンティークの鏡台を 買い取ることになったFUGA。 紗那と唯が調べたところ、 そのつくも神が姿をあらわして最期の願いを３人に訴える。 鏡台の持ち主だった女性が書いた手紙を 遠い異国にいるはずの男性に届けてほしいと。 やりとりされた手紙を手掛かりに まずはマカオに行くことにした風雅たちだったが…。 マカオでちゃっかり観光したり カジノに行ってみたりするご一行様。 一緒に観光気分も味わえます。 ゲストキャラの骨董品店主エディがまたなんかいい味で（笑） 途中に封印された骨董の解錠とか 過去のロマンスの謎解きなんかもあって、 鏡台を売りにきた家族にも幸せな出来事が。 この読後感の良さが好きなのだ。 また気が向いたら、新作書いてくれるかな。