なんでも小さいものが大好きなクマさんと、 なんでも大きいものが大好きなヤマネくんは、大の仲良し。 ある日、森の中を散歩していて おいしそうなケーキ屋さんを見つけました。 さっそく小さくてかわいいケーキを頼んだクマさんと、 大きくて食べでのあるケーキを頼んだヤマネくん。 ふたりはブルドックの店長さんから、 実のなる苗をもらうことになりました。 やっぱり小さい鉢を選んだクマさんと、 大きい鉢を選んだヤマネくん。 おうちに帰って苗を植え、大切に育てます。 やがて実りの秋が来て…。 この「なんでも小さい」と「なんでも大きい」の繰り返し、 こういうの好きなんです。リズムがあって。 絵がね、またいいわ〜。 それから、とにかく食べ物がものすごくおいしそう！ ヤマネくんがご満悦の特大ケーキや、 クマさんが育てたかぼちゃの実のなんと食欲をそそること。 物語のラスト、クマさんは収穫したかぼちゃをひとつ、 ランタンにしてヤマネくんの家に飾ってくれたのでした。 楽しいハロウィーンになりそうですね。

おみせが冬ごもり前のセールを開催！ 森の動物たちは、目当ての品と交換するために、 代金分のどんぐり集め。 クマさんとヤマネくんも、それぞれ集めにかかりますが、 得意のヤマネくんに対して、クマさんはちょっと苦手なようす。 仲間たちが次々と商品をかかえて冬ごもりに向かう中、 どうしても数が足らなくて…。 この本でも、とっても仲良しなふたり。 お互いに足りない部分をおぎなう…ってのがいいな。

おおきいクマさんは雷が嫌いで、ちいさいヤマネくんは雷に興奮。 あめふりに対する反応の違いが、なんだか可愛い。 ヤマネくんは谷に咲くあじさいを見に行こうよと誘うけど、 クマさんは雨が止むまでは…と、しりごみしちゃう。 それならお花を持ってきてあげる！ ヤマネくんがそう言って飛び出したあと、川が氾濫しだして…。 結局、ヤマネくんへの心配が雷の怖さに勝り、 クマさんは川をさかのぼるのだ。 最後にふたりそろって見るあじさいの、きれいなこと。 クマさんの家に来たとき、雷が嫌いなことを知ったヤマネくんが さっとカーテンを閉めるシーンがあります。 物語の中ではそんなに重要な部分じゃないと思うんだけど、 そういう気遣いがちょっと好きだ〜。